頭が良い人、バカな人

頭が良いと言われる人ほど、頭が良すぎるがゆえに以下のことに気づかない。

・検索できない人たちも含めて、検索できるように情報を提供しようとするが、そもそも検索できない人たちの方が大半である、ということに気づいていない。

・理解できないものをロジカル的に伝えようとする。そして努力によってどんな問題も解決できるかのように伝えようともしているが、実際には、理解できない人や努力しても問題を解決できない人が大半である、ということに気づいていない。

誰でも自分の言っていることは理解できるはずだと考え、一生懸命に説明するも、生まれながらにして持った能力というのは、努力では解決できないことの方が多い。

脳を作り替えてしまうような科学的進歩があれば話は別だが、そのようなことが起きるのもある種の事件だ。

だが、ビジネスを成り立たせようとするならば、理解できるヘビーユーザーだけでなく、理解できないが理解しようとするライトユーザーの存在は無視できるものではない。

だからライトユーザーに向けても情報を発信する必要があるが、頭の良い人は、頭が良すぎるがために、ライトユーザーの考えを理解することができない。

これは「バカの壁」とも言われる境界線かもしれないなぁと思う。

文章の流れ、書き方、レイアウトなどひとつとっても、書き手の考えが理解できる人とそうでない人との差はかなり大きなものであって、そのことを理解しようと努めなければ、分析上はっきりと示されるライトユーザーに関する行動データも役には立たないということになるだろう。

頭が良いだけではビジネスは上手くいかないというのも、このような原因があるのかもしれない。とはいえ、なにもかもライトユーザーに合わせてしまえば、頭が良い人が作り出すものや技術の価値が下がってしまうようにも思える。

つまり頭の良い人は、理解できないライトユーザーに対して理解をする必要はビジネスとしてはあるものの、個人的なアイデンティティーを失わせない程度に、ヘビーユーザー向けにもコンテンツを届け続ける必要がある。

だが不思議なもので、頭の良い人の発信することを、自分も取り入れたいと考える人(言い方は悪いがバカな人たち)が大勢いるので、考えを理解されないのだとしても、ファンを増やすことは可能なようだ。

スティーブ・ジョブズが良い例になる。スティーブ・ジョブズのやっていたことはあまりにも人間離れしていた。その行動や思考の全てが、おそらくASDに近い遺伝子を持っていたのであろうと考えることのできるほどの人生を歩んでいるように思う。

そんな人の真似を、ほとんどの人たちはできるはずもないのに真似ようとするのもおもしろい話で。スティーブ・ジョブズはいつの時代も伝説となっているし、出版される本はすぐに売れてしまう。

リアルタイムでは否定されたり批判され続けていた人も、実際にやり遂げたことだけを見ると、参考にしようとする人、それはつまりバカな人がとてもたくさんいるということになるのかもしれない。

私はバカな人の枠に入るのかどうか、あなたはどうだろう。

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