盆栽の自然美について

今日、初雪が降っていた。雪が降るということは温度が下がる。育てている盆栽の中でも小さな鉢に植えているものは、保護をしないと枯れたり枝折れしたりすることがあります。つい先日購入した梅の木が、数カ所強風で折れているのを見つけてがっかりもしていましたが、その折れた枝を月に挿してちゃんと保護をするとちゃんと枝から根が出てきて、ひとつの木として成長を始めます。植物は本当にどうにかして命を絶やさぬようにと工夫して生きていて、とにかく「根」というのが大事だと言われることがよくあります。そんな根をバッサリと切ってしまうことによって、地上部分の枝を細かく増やすということもできるのですが、同じように根も土の中で、枝の数だけ増えていきます。枝数だけが多くて、根が少ないと、栄養が足りなくてどんどん枝が調整していくかのように枯れてしまいます。なので、根と枝はいつもバランスを整えておく必要があるのです。枝が枯れているからといって慌てて栄養を与えようと、肥料なんかをたくさん上げても、根が少なくて栄養を摂りきれないので、余計に状態を悪化させることもあります。自然界には自然界の生き方があり、鉢の中には鉢の中でも生き方があるのです。当然自然界で生きている植物の方が、生命力は強いのですが、鉢の中でもそれなりに強く生きさせようと思ったら、できるだけ人によって手を加えず、植物の力を頼りにたくましく成長してもらえるような保護が必要になります。針金を使って整えるだけが盆栽ではなく、大きく太らせることだけが盆栽ではありません。盆栽というのは、小さな鉢の中で強く生きようとする命の姿を表現します。それが老木であれ、若木であれ、それぞれの良さがあります。若木であれば、小さな鉢で肥料も特別与えずに、伸び伸びと育てていけば良いし、老木だったら弱っているときには若返られる処理を施し、のんびりと日を浴びて成長を促します。ときには枯れてしまうところもあったって、それが盆栽の、植物の姿であるのなら、受け入れるしかありません。本来の生き方とは異なる方向に植物をすすめさせようとしても、植物は必ず反発をします。それを針金を使ってどうにかねじ伏せようとしても、人間の力は遠く及ばず、むしろ太陽の日差しに向かって、自然に呼びていく枝ほど、人間が求めているような自然美が生まれるはずですが。どうも私たちは手を加えたくなる生き物なのでしょう。まぁそれも盆栽の楽しみ方のひとつではあるのですが。

今日も、このブログを見にきてくれてありがとうございます。雪の厳しさに耐えたあと、春に力強く芽吹いていく植物たちの姿には、つい、見惚れてしまいます。

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