フリーランスとして「食っていく」

フリーランスという生き方をはじめようとしたのは、かれこれ7年くらい前のことで。今ほど実績もない頃に、「さぁはじめよう。」とはじめたものの、そんなにすぐに結果が出るわけでもなく、一年くらいしてすぐにアルバイト生活に戻ってしまっていた。それから何年かして、愛犬たちとの闘病生活をしていく中で、やっぱり家族との時間を大事にするには、仕事なんかに縛られてはいけない、と強く思うようになってから、またフリーランスとしての活動準備をはじめる気になっていった。それはそれは長く長く続いた葛藤の時間でもあった。フリーランスには誰だってなれるものだし、「わたしはイラストレーターです。」と言ってしまえば、誰でもイラストレーターになれるし、ホームページだって、勉強すれば自分で作ってしまえるのだから、宣伝もはじめられる。だけど、それができたからといって、知識や技術があったからといって、仕事に結びつくかというとそうではない。どれだけ経験豊かな人であっても、フリーランスという特殊だと考えられている働き方でお金を稼いで、「食っていく」という選択をするには、もっとちゃんと考えておくことはいっぱいあったなぁと思っている。

今フリーランスとしてなんとか「食っていく」ことがでできているのは、愛妻のおかげでもある。彼女は僕のいうことを否定しない。いつも肯定してくれる。でも、ときには厳しいひとことを言い放っては、僕に現実的な問題を突きつけてくる。だけど、そのおかげでちゃんと「食っていく」ということを守ろうと、僕も真剣に仕事として作業に取り組めるようになる。フリーランスは自由な生き方をするためではなくて、家族との時間を大事にするための手段のひとつとして考えていて、別にフリーランスでなくても、会社勤めの人で家族との時間を大事にできる人は、そのままでもいいと僕は思っている。だけど、僕の場合は違った。会社に消耗し続けていた時間が納得できなかった。会社に時間を費やす時間すらもったいなく感じてしまった。そのせいで収入が減れば、「食っていく」ことはできない。そのデメリットを補うかのように、フリーランスという時間に縛られない生活、縛られない働き方を自分でコントロールしようと思うようになった。まぁはじめてみるとひどいものだった。たいした知識もなければ、お金を稼げるレベルの技術なんてほとんど身に付けていなかったものだから、半年くらいは家に引きこもって勉強だけに集中していて、妻にはかなり迷惑をかけていたと思う。そしてこどもたちにも色々と嫌な思いもさせてしまっていたと思う。

そんな時間を経て、今ようやくフリーランスとして「食っていく」ことに現実味が帯びてきている。仕事を自分の力で取れるようになってきていて、知識や技術もちょっとずつだけど身に付きはじめている。まだまだやらなくてはいけないことはたくさんあるけれど、とりあえずは家族との時間を大事にするための環境に向けては、はじめた頃よりはずいぶん進んできたんじゃないかなぁと思えるようになってきている。結局いろんな情報を参考にして、ノウハウだとか、成功法をたくさん集めて勉強を続けていたのだけれど、一番タメになるのは妻やこどもたちとの会話の中で生まれる考えや思いだったりする。こどもたちがこれから大きくなっていって、社会人として仕事をする時期になった時、「食っていく」ために何ができるのか、その選択肢を広げてあげたいということ。そして妻ともいつまでも仲良く、好きなことをして、好きな仕事をして、毎日楽しくこどもたちのことについてはなしながら、一緒にご飯を作ったりしながら、自分たちのペースでみんなで生きていけるだけの「食っていく」ための力。それがあれば、これからもなんとかやっていけそうだ。


今日も「ここ。」に来てくれてありがとうございます。こどもが大きくなってやっと、「こんなことあったよね。」と思い出すくらいなものでもいいから、なにかを残しておきたいな。


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